理気作用

漢方医学で健康とは、生命力の根源とされる「気」「血」「水」が体内で過不足なくスムーズに循環している状態だと考えられています(※図)。

気は無形の生命のエネルギー、血は血液、水は血液以外の体液を示しています。気、血、水がバランスを保ち、きちんと体内をめぐるようにすることが、漢方医学における治癒の目標です。漢方薬は治癒を助けます。

気は、血と水を動かす原動力になります。気のめぐりを良くすることを「理気」と言います。理気作用とは、めぐりが悪くなった「気」を整える働きのことです。

ストレスで気が停滞すると、血流も滞り、血圧が上昇したり、体内の栄養をうまく運べない状態になり、肥満や血中脂質上昇につながる、とされています。

健康

理気作用のある漢方薬を用いて気を整えると、血流が改善され、肥満や血中脂質上昇といった状態を軽減できます。

漢方薬の原料として古くから使われている陳皮(乾燥させたみかんの皮)は、理気作用があります。

「みかん」や「ゆず」などの柑橘類に多く含まれるポリフェノール「ヘスペリジン」は、陳皮の有効成分として知られています。